⚠️ CSVインジェクションとは? ~見落とされがちなセキュリティ脆弱性~ 企業の情報セキュリティ対策において、「CSVインジェクション」は意外と見落とされがちな脆弱性の一つです。しかし、この脆弱性が悪用されると、深刻なデータ漏洩や、ログインセッションの乗っ取り、フィッシング攻撃など、様々なリスクが発生します。この記事では、CSVインジェクションの概要とその危険性、実際の攻撃手法、企業が取るべき対策について詳しく解説します。 CSV Injection(CSVインジェクション)とは、CSVファイルに悪意のあるExcel関数やマクロを埋め込むことで、ユーザーの環境で意図しない操作を実行させる攻撃手法です。 🔍 実際に企業で起きうるCSVインジェクションのシナリオ たとえば、ある企業がユーザーの申請データをWebアプリケーションからCSVとしてエクスポートする機能を持っていたとします。もし入力バリデーションが不十分で、以下のような値が保存されていた場合: “=CMD|’ /C calc’!A0” このCSVを従業員がExcelで開くと、関数として自動的に実行される可能性があります。マルウェアの実行、認証情報の窃取、内部ネットワークの侵入の足がかりになるなど、大規模なデータ侵害(Data Breach)へと発展するリスクがあります。 💣 攻撃者によるCSVインジェクションの手口 攻撃者は、Excelが関数として処理する記号(例:=, +, -, @)を先頭に置いた値を、アプリケーションのフォームに入力します。たとえば、以下のような値です: